代表取締役 近影
ジェミニテックスの代表である藤田正は、青森県出身の津軽っ子である。カストマ・エンジニアからソフトウェアの世界に移り、富士通ファコム(現、富士通エフ・アイ・ピー株式会社)でプログラマを務めた。そのあとは東京都八王子市のコンピュータセンターで、営業・設計・開発・運用まで何でもやってきたという。
横河ヒューレット・パッカード(現、日本ヒューレット・パッカード株式会社)でIT部門が作られたとき、最初のSEとして勤務した。後任の育成に苦労した経験が、後で人材育成の仕事をしてみようと決意した、きっかけになったそうである。
生産管理を始めとして、業務系のアプリケーション開発を次々と手がけたが、外資系の会社であるため英語のマニュアルには苦労させられたとのこと。
その後、東京に営業拠点を持つ米国のチェースマンハッタン銀行に移り、金融システムの設計・開発を担当した。当座預金、外国為替、貸付けシステムなど多くのプロジェクトをリードし、プロジェクト管理の難しさを体験している。時間を見つけてはOSの解析とコンフィグレーションを手がけ、システムプログラマも兼任したのが楽しかったというから、根っからのコンピュータ屋である。しかし「アメリカの企業は技術者を評価していると思った。ITは人材が命のビジネスにもかかわらず、日本の企業はどこか本気でないと感じていた」という藤田の言葉は、現在でも業界の問題点をついてると思う。
ヒューレット・パッカード社がコンピュータシステムを開発し、コンピュータメーカとしてスタートしたのが1970年代の終りである。日本でも販売とサポートを開始したため、経験のあるSEが求められていた。異例の出戻り社員第1号となった藤田は、メーカーのSEとして再びヒューレット・パッカードの社員となった。
・・・以下、つづく・・・


 (インタビュアー EndlessFuture 山口)